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介護にはレクリエーションが重要?利用者に喜ばれる方法とは

介護現場で利用者や入所者と行うレクリエーション。施設の種類によって応じた内容のものが盛んに行われています。

 

レクリエーションを通して頭を使ったり、体を動かすことで、日常のストレスや運動不足の解消に繋がるなど、様々な効果が見込めるとされています。

 

そこで、介護現場でこれから働くことを検討しているのなら、利用者に喜んでもらえるレクリエーションにはどのようなものがあるのか、確認しておきましょう。

 

そもそもなぜレクリエーションが高齢者におすすめ?

各施設で行われているレクリエーションの目的はいろいろです。

 

機能や体力が衰えた高齢者にとって、散歩など外出を促しても外に出ることを負担に感じる方もいます。

 

しかし、ずっと室内にこもってしまうことは、人と触れ合うきっかけを失うことになり、身体を動かす機会も失います。

 

そのような場合、レクリエーションに出かけることで、自分と同じような状況の仲間と同じ時間を過ごすことができます。その時間が楽しいと感じてもらえれば、活発に行動しようと思うきっかけに繋げることができるでしょう。

 

介護施設で行われるレクリエーションの内容

レクリエーションの内容はいろいろですが、手先や体、言葉を使うものも多くあります。普段使わない部分の脳を刺激したり鍛えることができると、認知症を予防したり、進行を遅らせることに繋がることが期待されます。

 

適度に体を動かせば、身体機能の向上を図ることもできるでしょう。運動量が減ることは仕方が内にしても、まったく身体を動かさなくなるのは問題です。さらに機能を退化させてしまうことになるので、無理なく身体を動かすためにも必要なことといえます。

 

脳を活性化させ、身体機能を向上させ、人とのコミュニケーションを図ることは、結果、生活の質を高めることになります。

 

ストレスが解消にできれば、感情が安定して暴言や暴力などがあったとしても改善がみられるなど、介護者の負担も軽減させることに繋がるはずです。

 

手先や指先を使って脳を活性化させるレクリエーション

指先を動かせば、脳を刺激し活性化させる効果が見込めます。

 

例えば物作りは、1つの物を作りあげるという達成感を得ることもできます。小物手芸や裁縫、工作、料理、お菓子作りなど色々ありますが、完成したものを家族のプレゼントしたり、利用者同士で食べて和む時間を過ごすこともできます。

 

他にも折り紙や、おはじき、ビー玉、お手玉、塗り絵、切り絵、指先を使った体操や遊びなど、取り入れられるものは多種多様にあります。

 

脳をダイレクトに鍛えるレクリエーション

考えることで脳を刺激するレクリエーションとして、脳トレーニングやクイズ、しりとり、言葉あそび、かるた、百人一首、トランプなどが挙げられます。

 

体を動かすレクリエーション

リハビリにも効果が期待できるのが体を動かすレクリエーションです。

 

ジェスチャーで次の方に出されたお題を伝達するゲームや、風船や紙風船をボール代わりに使ったゲームやスポーツなど、安全な道具を取り入れて行われます。

 

指の運動の代表として、じゃんけんなども挙げられます。上半身の運動になる上に、頭も使うので現場を盛り上げるのにも一役買うことができます。

 

さらに、心肺機能を高め、ストレス解消に繋がりやすいのが、歌うことです。振りをつければ体を動かすこともできます。

 

 

利用者にレクリエーションを楽しんでもらうために

レクリエーションは実施すればよいわけではなく、参加する利用者に楽しんでもらうことが大切です。

 

そこで、利用者の個性や好みを把握した上で、何を取り入れるか検討することが必要となるでしょう。

 

対戦式のゲームは、ルールをゆるやかにして、勝っても負けても楽しいと感じることができる内容を考えましょう。

 

また、1対1の個人勝負はできるだけ避けたほうがよいです。高齢者はプライドが高い方も多いので、負けたことで傷ついてしまい、もうレクリエーションに参加したくないと感じてしまうかもしれません。

 

レクリエーションを進行する方は、大きな声ではっきりと、耳の遠い方にもわかるように話し、伝えるようにしましょう。身振り手振りを加えると、より分かりやすくなります。

 

人生の先輩である高齢者に対する敬意を忘れないように、レクリエーションの場面に限らず、プライドを傷つけないようにしましょう。

 

また、参加者の安全を守ることができるように、針やハサミなどを危険な道具を使うときや、体を動かすときは周囲に目を離さず、ケガや事故が起きないように細心の注意を払うことが必要です。

 

もし施設の入所者の中に、参加するように促す声をかけても、参加したくない、やりたくないという方も出てくるでしょう。この場合には、無理に参加させようとせず、本人の意思を尊重することも大切です。

 

嫌がられた状態で参加しても、レクリエーションで思うような結果が出なかったことでプライドが傷つき、その場からますます遠ざかる可能性も出てきてしまうと認識しておきましょう。

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