コラム

介護施設で実施していくべきコロナ対応とは?

新型コロナウイルス感染症の影響はとどまるところを知らず、秋冬に向けて発熱患者が増加することも懸念されています。

 

介護施設でもこの新たなコロナ対応に追われているところでしょうが、施設を利用する方は高齢者で感染すれば重症化するリスクが非常に高い状況です。

 

そのため介護事業所ではコロナ対応をしっかりと行い、感染対策を強化するようにしていきましょう。

 

高齢者の重症化に注意

もし介護施設でクラスターが発生してしまうと、施設を利用する高齢者が重症化するリスクが高まります。

 

新型コロナウイルス感染症患者に多く見られる症例が、発熱・呼吸器症状・頭痛・倦怠感などですが、このような症状が出ている方は検査の実施に向けて積極的な対応を行うことが必要です。

 

施設内でコロナ対応として感染対策強化を行う方法として、具体的に次のような取り組みが挙げられます。

 

入所施設・居住系サービスでのコロナ対応

新型コロナウイルス感染症を防止する対応として、日ごろから次のようなことを取り組みとして実施していきましょう。

 

施設での感染症対策の徹底を

  • 感染疑いを早期発見・把握できるように、管理者が中心となって日々の検温・食事などにおける体調確認を行い、利用者の健康状態や変化に注意する
  • 介護スタッフの健康管理に留意しながら、職場で体調不良など申し出やすい環境づくりを行う
  • 症状が明確でないまたは症状が出ないケースもあるため、できる限り人と人との距離を確保することと、十分な換気を行う
  • 外出の際には利用者とスタッフともに、マスク着用・咳エチケット・石けんによる手指洗いとアルコールによる消毒の徹底を行う
  • 感染症および食中毒を予防するためにも対策検討委員会を開催し、感染拡大防止に向けて方針を検討する
  • 感染防止に向けた情報はすべての介護職員で共有し、スタッフ同士が連携しながら取り組みを進めていく
  • 万一感染者が発生した際、調査に協力可能となるよう、症状が出現する2日前からの接触者リストと利用者のケア記録に加え、直近2週間の勤務表と施設を出入りした方の記録など準備しておく
  • 厚生労働省の「新型コロナウイルス接触確認アプリ(COCOA)」を活用するよう、スタッフに周知することとともに面会者や施設に出入りする業者などにも伝えることが望ましい

 

 

施設を面会で訪れる方に対する対応

介護施設利用者の家族などが面会に訪れた場合、感染経路遮断という観点だけでなく、利用者と家族のつながりや交流が心身を健康に保つ上で重要ということも踏まえて検討が必要です。

 

そのため介護施設のある地域の感染状況なども踏まえながら、緊急でやむを得ない場合を除いては制限するといった対応も必要となるでしょう。

 

一部の介護施設では感染拡大防止のため、面会はオンラインで行うとしています。

 

発生状況などを踏まえた上で面会を行う場合には、次の事項を確認しつつ感染防止対策を十分に行っておくようにしましょう。

  • 面会者の体温計測を実施し、発熱が認められる時には面会は断る
  • 面会者にのどの痛みや咳が見られる場合や、倦怠感・下痢・嗅覚や味覚の異常といった新型コロナの感染が疑われる症状がある場合、体調不良を訴える場合なども面会を断る
  • 面会者の氏名や連絡先、来訪日時など記録しておく
  • 面会は原則として次の要件を満たす方のみ可能とする対応を行う
    1. 新型コロナ感染者の濃厚接触者でないこと
    2. 同居家族や身近な方に新型コロナに感染していると思われる症状がないこと
    3. 過去2週間内に感染者や感染疑いがある方と接触していないこと
    4. 過去2週間以内に発熱などの症状がみられていないこと
    5. 過去2週間以内に国から入国制限や入国後観察期間が必要とされている国・地域に渡航した履歴がないこと
  • 面会する人数は必要最小限にする
  • 面会者にはマスク着用と手指消毒を求める
  • 面会者の手指や飛沫などが利用者の顔などに触れないよう配慮する
  • 寝たきりの方や看取り期以外の方への面会は換気可能な別室で行う
  • 面会場所で可能な限り飲食は控えてもらう
  • 大声での会話は控えてもらう
  • 面会者に施設内のトイレをできる限り使用しないように協力してもらう(使用する場合はドアノブなどを含め消毒を行う)
  • 面会時間は必要最小限に留め、1日あたりの面会回数も制限する
  • 面会後は面会者が使用した机や椅子、ドアノブなどの清掃・消毒を行う

 

施設を出入りする業者への対応

介護施設を出入りするのは、利用者の家族の面会以外にも委託業者なども該当します。

 

委託業者などの施設の出入りをできるだけ抑えるために、物品の受け渡しは玄関など限られた場所で行うことが望ましいでしょう。

 

もし施設内に立ち入るのであれば、委託業者にも体温を計測してもらいマスク着用と手指消毒を実施してもらいます。仮に発熱や咳など呼吸器症状が認められるなら断ることが必要です。

 

委託業者など、施設内を出入りした方の氏名や連絡先、来訪日時も記録しておくようにしてください。

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