コラム

介護現場で欠かせない「チームケア」を実践する上で必要な介護職の心得とは

介護現場では、介護士だけでなく医師や看護師など異なる専門職ともチームを組み、介護を必要とする方のケアを行います。

 

この「チームケア」では、介護現場の職員同士がチームを組み、24時間365日途切れることなく続けて介護サービスを提供します。

 

また、自立生活支援を行う現場でも、やはり色々な専門職が互いの知識や技術を持ち寄り、連携してサービスを提供することが必要です。

 

そこで、介護現場における「チームケア」について、その意義や必要性について説明していきます。

 

チームケアの必要性と意義

日本は少子高齢化が進んでいますが、介護現場の人材は不足している状況です。

 

少ない人数で多くの高齢者を支えなければならない状況であるといえますが、解決する方法として地域包括ケアシステムが推進されるようになりました。

 

医師・看護師・社会福祉士・介護士など、各専門職が一丸となり、介護を必要とする方へサービスを提供することが必要と認識されるようになっています。

 

チームケアの体制が強化されれば、介護を必要とする方やその家族も、色々な専門家の方たちに支えてもらっていると安心でき、地域で孤立することなく自分らしい生活を送ることができるはずです。

 

・チームケアを行うメリット

介護現場でチームケアを実践することは、次のようなメリットにつながります。

 

  • 介護士のみでケアを行うよりも幅広い視点で必要な情報を得ることができる
  • 医師・看護師・歯科医師などがチームに加わることで持病管理や緊急対応もスムーズにできる
  • 理学療法士や作業療法士などリハビリ専門職が加わることで自立を目指す訓練や住環の整備に積極的に取り組むことができる

 

以上のことから、「チームケア」を実践することにより、介護が必要な高齢者やその家族の問題を解決し、目標を達成することへ向けたサービスの提供が可能になるといえるでしょう。

 

チームケアを向上させるために必要な介護職の心得とは

チームケアを実践するためには、チームを構成する職種の専門性を互いに理解することが必要です。

 

チームに加わるのは介護士だけでなく、医師・看護師・理学療法士などいろいろな専門職がいます。さらに地域のボランティアや民生委員の方など、それぞれ役割や立場は違っても介護を必要とする方をサポートすることは共通します。

 

サポートに関わるすべての職種の方が、どのような立場でどのような役割を果たすことになるのか、事前に把握しておきましょう。

 

互いに専門性を理解しておくことで、何か問題が発生したときにスムーズに連携することが可能となり、トラブル回避にもつながります。

 

そして、現場の情報はチーム内で共有できるようにしておくことも欠かせません。

 

何か問題が発生したときにはチーム全体で解決策を検討することが必要となるため、チーム内のコミュニケーションを円滑にしておくことも求められます。

 

 

チームケアに欠かせない介護リーダーとは

介護施設で仕事をするときには「チームケア」による多職種との連携が不可欠です。

 

利用者をケアするときには、単独で行おうとせずにチームやその他の専門職との関わりも大切にすることが求められます。

 

そしてチームケアで円滑な連携を保つため、欠かすことのできない存在といえるのが「介護リーダー」です。

 

「介護リーダー」は介護主任と呼ばれることもある立場の方で、介護現場で中心的な存在としてチームをまとめる役割を担います。

 

・介護リーダーの役割

介護リーダーの役割として、主に次のことが挙げられます。

 

  • 介護現場での業務を最適に行うことができるような調整を行う
  • 介護職と他の専門職が連携する中心的な存在とした役割
  • 利用者の家族と連絡を取るときの窓口
  • 介護職の指導・育成を行いケアの質を高めていく教育係

 

また、介護職員の勤務表を作成したりシフト管理をしたりといった役割を担当することもあります。

 

現場で業務を最適に行うことができるように、利用者ごとの介護ケアの内容を把握しておくことが必要です。

 

その上で円滑なチームケアのためにも、介護現場のスタッフ同士が情報を共有できるよう、情報伝達を行う役割を担うこともあります。

 

・介護リーダーに求められる能力

介護リーダーになることを希望する方がいたとき、どのような資格を保有している方がふさわしいのか迷うこともあるでしょう。

 

なるために必要とされる資格に決まりはありませんが、介護施設全体をマネジメントできる視点を必要とします。

 

そもそも介護リーダーは法令による配置の定めはないため、配置するか否かも介護施設の判断に任せられています。

 

その上で介護リーダーを担当してもらうのなら、次の能力を保有している方が介護リーダーとして活躍することが望ましいといえます。

 

  • 介護福祉士としての経験(勤続10年以上など)
  • 介護の知識・技術
  • 指導力
  • 適切な判断力
  • コミュニケーション能力
  • リーダーシップ・人間力

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