コラム

介護を必要とする方でも外出は可能!その大切さと意味

在宅介護を受けている方はずっと家に閉じこもりになりがちですが、外出して外の空気を吸い、家の中ではみることのできない景色や季節を感じることも大切はことです。

 

たとえ要介護状態にあっても、自分で歩くことができる場合や杖や車いすで移動できるなら、介助者に付き添ってもらい外出することはできます。

 

そして身体を動かす機能が失われ、寝たきり状態で在宅介護を受けている方、人工呼吸器など医療器具を使っている方などでも外出できないわけではありません。

 

できないと思い込み、外出をあきらめてしまうのではなく、たとえ寝たきり状態でも外出はできることを知っておきましょう。

 

外出をあきらめないことが最も大切

要介護度が高い場合や、医療依存度が高い状態で在宅介護を受けている方もいますが、とても外出は難しい、できないと思い込みあきらめてしまうケースはめずらしいことではありません。

 

人工呼吸器をつけている、足が動かせないなど、身体的な理由で外出をあきらめてしまうこともあれば、自宅の廊下や玄関などが狭く車いすやストレッチャーがスムーズに通れないといったケースもあります。

 

住んでいる場所や環境、介助者である家族の事情などで外出は無理だと感じてしまうのでしょうが、絶対に外出できないわけではないと考えられます。

 

大切なのは、介護を受けている方が外に出たいと感じること、そしてその介助者である家族が外に連れて行ってあげたいと思うことです。

 

外出をあきらめない気持ちがもっとも大切

もし外出することが1年ぶりだったとしたら、介護を受けている方は外の空気がおいしいときっと感じるはずです。できないのではなく、実現させるためにどうすればよいのか考えなければなりません。

 

身体を自由に動かせない方や医療依存度が高い方が外出することは、けっして簡単なことではありません。

 

ではなぜ外出できないのか、妨げになっているものや実際に外出したときの想定されるリスク、そして外出する上でかかる費用など、専門家の意見なども聞きながら検討し準備していくことが必要となるでしょう。

 

 

外出したいときに相談してほしい相手

そのときに頼ってほしいのが、まずはケアマネジャーや訪問ヘルパーなどコミュニケーションを普段からよく取る専門家です。その上で訪問看護師・主治医・福祉用具の専門家や理学療法士などと相談しながら、いろいろな方法を検討することも必要になります。

 

専門家がそれぞれの分野の知恵を出し合い、工夫して力を合わせることで外出可能となる手段が見つかる可能性も出てきます。

 

チームで外出という目標に取り組み、実現させたいという気持ちをひとつにすれば不可能ではないケースも見られますので、まずは相談してもらうことが必要といえます。

 

介護保険の範囲で介助することが難しい場合には、民間のサービスなども活用することで外出が可能となる場合もありますし、最近では外出を専門とする介護サービスなどもあります。

 

ひとりで外出できない方のための外出介助

ひとりで通院やデイサービス、ちょっとした外出などができない方のため、そのサポートを行うのが外出介助です。

 

車いすやトイレ介助、付添いなども含まれる訪問介護のサービスの1つであり、生活に潤いを持たせ快適な暮らしを送る上でも必要な外出に付き添い介助を行います。

 

最近では、車いすやストレッチャーのまま乗車できる車両をつかった介護タクシーなども増えており、運転手は介護職員初任者研修などの介護資格を取得している方なので乗降介助も行うことが特徴です。訪問介護のうち、通院等の乗降介助のサービスに該当します。

 

なお、運転手が介護の資格を保有しておらず、乗降介助は行わないのは福祉タクシーであり、介護保険は適切されませんので混同しないようにしましょう。

 

このようにいざというときの外出手段を確保しておくことは必要なことであり、たとえ普段は寝たきりや人工呼吸器を付けている状態であっても外出をあきらめないことが大切といえます。

 

外出を日常にすることのメリット

最初は人の目が気になるなど、外出に前向きになれないこともあると考えれば、介護を必要とする方への気持ちの配慮は重要です。

 

ただ、実際に外出したことで、それまでのためらいはなくなり楽しさやうれしさでまた外出したいという気持ちになれるケースも多くみられます。

 

外出に積極的な気持ちになれれば、ずっと自宅にこもりがちで生活環境に変化がなかった方でも、定期的な外出が増え行動範囲を増やすことができます。

 

普段から外出できる環境にしておくことで、自然災害や火災などで自宅から避難が必要になったときの備えにもなります。

 

頭の中ではシミュレーションしているという場合でも、実際に災害が起きたときには想定通りに行動できるとは限りません。

 

何も起きていないときにこそ、外出することをあたりまえの状態にしておくことが望ましいといえるでしょう。

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