介護の仕事を探しているとき、新規に施設や事務所を立ち上げたメンバーである「オープニングスタッフ」の募集があると魅力に感じることもあるでしょう。
実際、介護業界で職場を辞めた理由として最も多いのが「職場の人間関係」ですので、オープニングスタッフであれば新しい従業員が集まるためそのような問題が解消されやすいといえます。
そこで、介護施設などでオープニングスタッフとして働くことにはどのような魅力があるのか、メリットだけでなくデメリットについても確認しておきましょう。
オープニングスタッフとして働くことのメリット
介護業界でオープニングスタッフとして働く場合、新しく開設されたばかりの施設や事業所の立ち上げメンバーに加わることができます。
中には同じグループの施設などから異動してきた人もいるかもしれませんが、多くの従業員が初めて顔を合わせる立場にあるため、心機一転するという部分でも新鮮味を感じられるはずです。
また、オープニングスタッフは他にも次のようなメリットがあります。
人間関係の悩みがない
新しい施設や事業所であることから、お互いに初対面同士の従業員が集まるため、ゼロから人間関係を築いていくことになります。
しがらみや派閥などがなく、年齢や経験には捉われず同期の仲間として仕事をスタートさせることができるでしょう。
また、新たな施設や事業所では分からない事だらけなので、仲間同士で試行錯誤しながら環境を整備していくことになり、一体感が生まれやすいといえます。
仕事の負担が少ない
また、新規オープンする施設などの場合、すぐに辞めてしまう従業員もいることを予測した上で、若干採用人数に余裕を持たせていることもあります。
そのため、1人が行う仕事量が少ないことも考えられますので、多くの業務を行わなくて良い期間にいろいろなことを覚えるようにしましょう。
新しくてキレイな施設で働くことができる
やはり新設されたばかりということで、建物自体が新しく、最新の設備や用具などが揃った場所で働くことができるのは誰でも嬉しいはずです。
既存の施設などでは、施設特有のにおいが気になる事もあるでしょうが、新設されたばかりなのでにおいもありません。
職場のルールを作っていける
新しい施設で働くという事は、いろいろなことを従業員同士で決める必要があります。
マニュアルなどが設置され、それに従っていく流れにはなるでしょうが、詳細な業務内容やスケジュールまでは決まっていないことが多いはずです。
新しい施設や事業所であれば、古くからのしきたりや暗黙のルールなどはなく、自分たちで職場のルールを作り上げていくことができます。
介護士、ケアマネジャー、生活相談員、看護師など、介護の現場に関わるいろいろな人たちと一緒に施設を作っていくことは、オープニングスタッフしか味わうことができない経験ともといえます。
メリットもあればデメリットもある？
また、オープニングスタッフのデメリットとして挙げられるのは、思ったより募集で従業員が集まらず、人手不足のまま施設がオープンしてしまう可能性もあるということや、やはり即戦力のほうが優遇されやすくブランクがある人や未経験者は採用されない可能性があるということです。
さらに利用者集めや見学者の対応など、新しい施設の体制作りも踏まえて行うので、やりがいがある一方で負担が重いと感じてしまうかもしれません。
オープニングスタッフとして求められる人材
メリットやデメリットはあるけれど、それでもオープニングスタッフとして働きたいという場合には応募してみましょう。
介護職員初任者研修の資格だけという人、または介護の現場経験が少ないという人でも採用されるチャンスはあります。人手が集まっていなければ、資格がない人なども雇ってもらえるかもしれません。
ただし、従業員全員、経験値が低い人ばかりというわけにはいきませんし、介護施設の種類によっては生活相談員やサービス提供責任者が必要になります。そのため、介護福祉士、社会福祉士、ケアマネジャーなどの資格があれば優遇される可能性はあるでしょう。
また、オープニングスタッフは比較的人気が集中しやすいので、自分が採用されるためのセールスポイントを決めておく必要があります。
新設して間もない施設の特徴を考えると、どのような部分をセールスポイントにするべきかみえてくるはずです。
オープニングスタッフに求められる資質
新しい施設や事業所では、マニュアルでは規定できない詳細な部分が未定ということも多々あります。なぜなら、実際に業務が始まってみなければ分からないという部分があるからです。
そのため、予想していなかったトラブルなどが起きることがあり、このような事態にも落ちついて対応できる気転のはやさや柔軟性、冷静さが必要になります。
仮に大変な事態に陥ったとしても、いろいろあるけれどやりがいがある仕事だと前向きに捉えることができる人がよいでしょう。
さらに介護の現場はチームプレーが重要ですので、仲間と連携で目的を成し遂げることができることなどもアピールできる資質として必要です。
心機一転を目指してみては？
新規で立ち上げたばかりの施設や事業所には、既存の施設などでは得ることができない仲間との一体感や、ルール作りに参加しているという達成感などを得ることができます。
新しい職場で心機一転を目指すなら、オープニングスタッフを狙うのも方法の1つです。