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介護職が直面する「3k」+「給料が安い」=「4k」とは 対策方法もご紹介!

近年では、介護職は労働環境の悪い職業としての「きつい」「汚い」「危険」といった「3k」に「給料が安い」を加えた「4k」と呼ばれて批判されることも度々です。

介護職の他には、一般的に、土木作業やゴミ収集などが3Kに含まれると言われますが、介護職は3Kの代表格として世間一般では知られています。

更に深掘りをすると、介護職では「きつい」は「体力的や精神的にきつい」、「汚い」は「汚物に触れる機会が多い」、「危険」は「危険な病気に感染する恐れがある」と言えるでしょう。

今回は、介護職が直面する「3k」に「給料が安い」を加えた「4k」について見ていき、どのように対策できるのかについてご紹介します。

「きつい」仕事とは

介護職では、度々肉体的にも精神的にも「きつい」と感じることがあるでしょう。

まず肉体的には、身体介護があります。

身体介護では高齢者をベッドから車いすへ移乗させたり、入浴の介助、トイレ介助など高齢者を抱きかかえたり身体を支えたりする場面が一日に何度もあり、非常に体力を要するものになります。特に、負担が多くかかるのが、「腰」です。実際に介護職を退職する理由で多いのが「腰痛」というケースもよく聞きます。

次に精神的には、夜勤などを考慮した健康管理についてです。

工夫をしてもなかなか寝不足になってしまうこともあるではないでしょうか。また、体調を崩して仕事を休むとなっても他の人に迷惑をかけているのではないかと自分を責めることや利用者の方は高齢の方が多いので、病気になってはいけないというプレッシャーもあるでしょう。

 

「きたない」仕事とは

介護職では利用者の食事や吐瀉物の片付けをすることやおもつの交換、排泄の際の介助なども業務の一環です。

例えば、食事介助の場面では、食べ物や飲み物をこぼしてしまう方もいるでしょう。また、おむつ交換や排せつ介助では、排せつ物を目にすることは避けられないでしょう。そして、ときには体調不良の方の嘔吐物の始末などをすることもあります。介護の仕事をする限りは避けられないことであり、たいていの介護スタッフは慣れますが、そのような仕事を「きたない」と感じてしまう方もいるようです。

 

「きけん」な仕事とは

利用者の中には、自分の気持ちを伝えられずに介護職の方が言葉の暴力や実際に暴力などを受ける「きけん」があります。認知症の方の予期せぬ動きや暴力などでケガをすることもあり、それらがきけんと言われる理由となっています。

それだけではなく、不意なきけんもあるでしょう。例えば、大柄な方の介護の際などに、支えきれずにバランスを崩してしまい、ケガをしてしまうことも起こり得ます。

また、介護施設では、感染症に関する「きけん」もあります。介護施設では、身体の抵抗力が弱くなっている高齢者が入所しています。ですので、ウイルス性胃腸炎やインフルエンザなどの病気の集団感染が起こるリスクがあります。

 

給料が安い仕事なのか

仕事量に見合った給料をもらえないといった理由から、短期間で離職してしまうケースも少なくないようです。これは、長年の課題でなかなか改善されない部分ではあります。

 

「きつい」仕事に対する対策とは

肉体的にきつく起こってしまう腰痛を予防するためには、介護するときの姿勢を意識することが重要になってきます。力をなるべく入れないでボディメカニクスといった介護技術を身につけることによって腰痛を未然に防ぐことができます。

ボディメカニクスの基本は、身体の重心を垂直に落とすことです。具体的には足を肩幅くらいに広げ、膝を軽く曲げて作業をします。重心を低く垂直に落とすことによって前かがみにならず、腰に余分な負担がかかりにくくなります。

そして、精神的なきつさに対しては、あまり気負いすぎないのがよいでしょう。真面目な人やストレスに負けない強い心を持っていると考えている人であっても、知らず知らずのうちにきつくなってしまうこともあります。そのため自分がどのようなことでストレスを抱えているのか見極めて、自分なりに発散したり、解消したりする方法を身に付けておくことが大事です。特に不安が大きかったり、眠れなかったり、疲れがいつまでも取れないのであれば、医師に相談をするのも恥ずかしいことではありません。

 

「きたない」仕事に対する対策とは

「きたない」仕事に対する対策は、排泄物や嘔吐物などは、精神的に仕事だと割り切るのが大切です。

また、どうしてもだめな場合には、積極的に用具の導入を検討することもよいでしょう。例えば、少々の漏れを軽減する用具としては、「失禁パンツ」、「軽失禁用のパッド」、「男性用のコンドーム型の排尿管理システム」などがあります。高齢者の方の症状に合わせて適切な提案ができるように知識を増やすことも重要になってくるでしょう。

 

「きけん」な仕事に対する対策とは

利用者からの暴力への対策は、介護施設での情報共有が大事になります。利用者の身体的・精神的な状況把握して、暴力の兆候があれば職員でその内容を共有しましょう。また、実際に暴力に対しては冷静な対応をして、助けを呼んで複数人で対応をするのがよいでしょう。

また、健康面については、普段の生活から体を動かすことや食事を取って健康的な生活を心がけることが大事になります。

 

給料が安い仕事に対する対策とは

政府では、介護人材活用のための「介護職員等特定処遇改善加算」をしています。これは、処遇改善加算の算定要件があり、キャリアパス整備や職場改善に取り組む事業所の加算率が高くなる仕組みです。介護職員処遇改善加算を受けるには、事業所の届出が必要です。届出を提出していない事業所も多くありますので確認が必要になるでしょう。

また、介護に関する資格を取得することで給料アップを目指しましょう。今後も介護職は必要な職業です。このように記事を読むなど様々なことに目を向けるのもよいのかもしれません。

 

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