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介護士が適切にQ&Aをするには

介護現場では、利用者やその家族から、様々な質問が寄せられます。

介護士として、正確でわかりやすい回答を提供することは、利用者や家族との信頼関係を築く上で非常に重要な役割を果たします。

また、質問に対して適切に対応することで、利用者や家族が納得し、安心できるような環境を作り出すことができます。

そこで、今回は、介護士が適切にQ&Aをする方法をご紹介します。

 

質問の意図を確認する

利用者や家族からの質問に対して、まずはその意図を確認することが必要です。質問の背景や理由を理解し、その上で回答することで、より正確な回答を提供することができます。

例えば、「お薬は何時に飲ませてくれるの?」という質問に対して、利用者が「何時に飲ませてもらえるのか知りたい」という意図であるか、あるいは、「毎日同じ時間に飲ませてもらいたい」という要望であるかを確認することが必要です。

質問に対して正確な回答を提供する

質問の意図が確認できたら、正確でわかりやすい回答を提供することが必要です。特に、医療行為に関する質問には注意が必要です。回答には、専門用語を避け、わかりやすい言葉で説明することが大切です。

例えば、「お薬は何時に飲ませてくれるの?」という質問に対して、「お薬は朝食後に飲ませていただきます」という回答は、正確でわかりやすい回答となります。また、副作用や飲み合わせなどの注意点も合わせて伝えましょう。

 

質問者の感情に寄り添う

質問に対する回答を提供する際には、質問者の感情に寄り添うことが必要です。利用者や家族が不安や心配な気持ちを持っている場合には、その気持ちを理解し、共感することで、より良いコミュニケーションを築くことができます。

例えば、「お薬は何時に飲ませてくれるの?」という質問に対して、「朝食後に飲ませていただきますので、ご安心ください」というように、質問者の不安や心配を理解した上で回答することが大切です。

また、利用者が「飲み忘れたらどうなるの?」と不安に感じる場合は、安心できるように説明することが大切です。「お薬を飲み忘れてしまった場合は、次回に補充するようにしていますので、ご安心ください」というように、質問者の感情に寄り添って説明しましょう。

 

必要に応じて追加の説明をする

質問に対する回答が終わった後に、必要に応じて追加の説明をすることがあります。利用者や家族が理解しにくい場合や、深く掘り下げたいという要望がある場合には、追加の説明を提供することで、より詳細な回答を提供することができます。

例えば、「お薬は何時に飲ませてくれるの?」という質問に対して、「朝食後に飲ませていただきますが、薬の種類によっては食後1時間以内に飲ませる必要がある場合があります」というように、必要に応じて追加の説明をすることができます。

 

正確な情報を提供するために情報収集をする

質問に対する回答ができない場合や、不確かな場合には、正確な情報を提供するために情報収集をすることが必要です。介護に関する知識を深めることで、利用者や家族からの質問に適切に対応することができます。

例えば、「この症状はどうすればいいですか?」という質問に対して、介護士が回答できない場合には、看護師や医師に相談し、正確な情報を提供することが大切です。

 

質問への回答を確認する

最後に、回答内容を確認することが大切です。利用者や家族が正しく理解し、納得しているかどうかを確認することで、誤解や不安を防ぐことができます。

例えば、「お薬は何時に飲ませてくれるの?」という質問に対して、利用者が「朝食前に飲ませてほしい」という要望を伝えた場合は、その要望が叶えられるかどうかを確認することが必要です。

 

質問に対する対応方法の改善

質問に対する回答を通じて、利用者や家族が不満や要望を持っている場合は、その対応方法を改善することが必要です。不満や要望を放置してしまうと、利用者や家族が介護サービスに対して不信感を抱く原因となってしまいます。

例えば、「お薬は何時に飲ませてくれるの?」という質問に対して、利用者が「毎日同じ時間に飲ませてほしい」という要望を伝えた場合、その要望に応えるように努力することが必要です。日々の介護において、改善点があれば、チームメンバーと話し合い、改善策を考え、実行することが大切です。

 

質問に対するフォローアップ

質問に対して、回答を行った後でも、利用者や家族が不安や疑問を抱えている場合は、フォローアップを行うことが必要です。質問に対する回答が、利用者や家族の不安や疑問を完全に解消することができなかった場合は、再度質問内容を確認し、より詳しい説明を行うことで、理解を深めることができます。

例えば、「お薬は何時に飲ませてくれるの?」という質問に対して、回答を行った後でも、利用者が「お薬を飲むときに、どうしたらいいの?」という不安を持っている場合は、再度お薬の飲み方について説明し、不安を解消することが大切です。

 

まとめ

介護士として、利用者や家族からの質問に対して適切な回答をすることは、信頼関係を築く上で非常に重要な役割です。質問の意図を確認し、正確でわかりやすい説明を行い、質問者の感情に寄り添い、必要に応じて追加情報を提供し、最後に回答内容を確認することで、より良い介護を提供することができるでしょう。

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