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介護の資格一覧をピラミッドに置き換えて考えてみよう!

今後、高齢化社会になることは、ほぼ間違いなく、それに伴い、介護職の需要は高まっていくでしょう。その際に一般的な介護職よりも資格を持っている介護職の方が重宝され、給料にも影響が出るのは必然的ではないでしょうか。そこで、実際にどんな資格を取れば良いのかわからないという方もいらっしゃるでしょう。

今回は、介護に関する資格の一覧をピラミッドに置き換えてご紹介します。

土台になる介護職員初任者研修

ピラミッドに例えると、一番下の土台となる部分が介護職員初任者研修です。
介護職を目指す方にとっては最初の取得しやすい資格であり、今後のキャリアアップの第一歩と言えるものです。介護職に就く際に、何の資格もなく介護職の世界に入るよりもこの資格を持っているほうが就職には有利に働くと言えるでしょう。また、転職においても履歴書に記載する事が出来る資格ですので有利に働くでしょう。就職の際の応募要項として、「介護職員初任者研修修了以上」といった要件がある事もあります。当たり前に未経験者よりも即戦力とみなされ採用される確率は無資格者よりも高くなる傾向にあります。

資格の取得方法には受験資格などは設けられていません。つまり、施設や在宅を問わず介護の業務に従事する事を目指している方であれば、どなたでも取得を目指すことが可能です。資格取得には130時間のカリキュラムとその後の取得試験を受け合格する事で、取得が可能です。学習期間は平均約3か月程度で取得可能です。資格試験も合格率の高いものですのでチャレンジしやすい資格と言えるでしょう。

給与面では、厚生労働省出典の(令和2年度介護従事者処遇状況等調査結果)によると、保有資格がないと平均給与額は月額あたり275,920円に対して、介護職員初任者研修での平均給与額は月額あたり301,210円です。これを年収差として考えると約303,480円の差があると言えるでしょう。

 

介護職員初任者研修からのステップアップの実務者研修

ピラミッドに例えると、介護職員初任者研修の上の資格が実務者研修です。

実務者研修は、認知症や障害者および高齢者の理解や介護現場で重要となるコミュニケーション力を身につけるための実践的かつ専門的な資格です。無資格の方は、450時間の受講期間が必要となります。その目的は、介護に関する知識や技術を身につけることです。研修内容をしっかりと把握し、きちんと課題提出していれば問題なく合格することが出来るでしょう。

給与面では、厚生労働省出典の(令和2年度介護従事者処遇状況等調査結果)によると、実務者研修での平均給与額は月額あたり303,230円になります。

また、実務者研修は、次に出てくる介護福祉士の国家試験を受験するには、取得しておく必要がある資格に当たります。

 

是非目指して頂きたい国家資格の介護福祉士

ピラミッドに例えると、実務者研修の上の資格が介護福祉士です。介護福祉士は国家資格ですので国に認められた介護士として、全国各地で働くことができるのです。

また、介護福祉士とはサービス利用者がその人らしく生活を営めるよう、心身の状況に応じた支援をする大切な仕事です。介護分野で唯一の国家資格であり、一度取得すると更新不要な一生ものの資格なのも良い点でしょう。資格に地域差はなく全国で通用する資格です。合格率の推移は、70%前後になっており、決して低い数字ではないでしょう。

介護施設によっては、資格手当てで給料が上がり、管理者として任命されるなどキャリアアップにも繋がります。介護の分野では再就職しやすいといったメリットがあります。

そして、実務者研修の最後にも述べたように介護福祉士は誰でも受験できる資格ではありません。基本的には介護の現場で決まった従業期間と日数以上従事していなければ受験が認められません。受験前に下記の3つの条件に該当するか確認しましょう。

1.従業期間が3年以上かつ従業日数が540日以上で実務者研修修了した方

2.従業期間が3年以上かつ従業日数が540日以上で介護職員基礎研修と喀痰吸引等研修修了者

3.特例高校に入学して、卒業した翌日以降に従業期間9ヶ月以上、従業日数135日以上介護業務に従事した方

1と2に関しては、出張、特別休暇、年次有給休暇、研修等により介護業務に従事しなかった日数を除きます。また夜勤は2日換算とし、準夜勤は1日換算となるので注意が必要です。介護福祉養成施設を卒業した方は上記の条件なく受験が可能となります。

給与面では、厚生労働省出典の(令和2年度介護従事者処遇状況等調査結果)によると、介護福祉士での平均給与額は月額あたり329,250円になります。

 

より専門的な仕事をするなら他の資格も検討してみては

ここまでの資格を取得した方は、より専門的な仕事ができるようになるために資格を取得するのはいかがでしょうか。例えば、「ケアマネジャー」、「社会福祉士」、「福祉住環境コーディネーター」などがあります。是非、ご自身で目標を持って資格取得が目指せると良いですね。

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