コラム

介護士の一日の流れを把握しよう

介護現場における介護士の役割は、高齢者や身体的・認知的な支援が必要な方々の日常生活をサポートすることです。

一日の流れの中で、介護士は利用者の健康と幸福を最優先に考え、様々な業務に取り組んでいることでしょう。

今回は、介護士の一日の流れについてご紹介します。

シフト開始と朝の準備

介護士の一日は、シフトの開始とともに始まります。シフト開始前には、施設内での情報共有や連絡事項の確認が行われます。これには、前のシフトでの特記事項や利用者の状況、急変事項などが含まれます。介護士同士や他の関係部署とのコミュニケーションを通じて、円滑な業務遂行のための情報共有が行われます。

また、シフト開始前には、介護ステーションやロッカーの準備が行われます。必要な道具や書類を確認し、整理整頓された状態にしておくことで、業務の効率性と安全性を確保します。

 

利用者の起床と身支度

介護士の主な業務の一つは、利用者の起床と身支度のサポートです。利用者の部屋へ行き、挨拶や声かけをしながら、起床のサポートを提供します。利用者がベッドから降りる際には、転倒やけがのリスクを最小限にするため、安全な移動方法を確保します。

また、身支度が必要な場合には、洗面やトイレ、入浴の介助が行われます。利用者の身体状況や自立度に合わせて、個別のサポートプランを立て、個々のニーズに応じたケアを提供します。

 

朝食の準備と食事のサポート

朝食の時間になると、食堂やリビングに移動し、利用者の食事の準備とサポートを行います。食事の準備では、食事の献立やメニューの確認、食材の調達などが行われます。利用者の特別な食事制限やアレルギーに対応するため、正確な情報を把握し、適切な食事を提供することが重要です。

食事のサポートでは、利用者が安全かつ快適に食事を摂ることができるように介助を行います。利用者の自立度や嚥下機能に応じて、食事の提供や食べる手助けを行います。また、食事中に起きる可能性のある問題や困難に対応するため、介護士は適切なフォローアップとサポートを提供します。

 

日常生活のサポート

朝食後は、利用者の日常生活のサポートが行われます。具体的な活動内容は施設や利用者の状況により異なりますが、以下のような3つの活動が一般的です。

 

1.身体の清潔を保つための入浴や衣服の交換

利用者の健康と衛生を維持するために、入浴や衣服の交換のサポートが行われます。入浴では、利用者の身体状況や入浴方法に応じて、介助や安全対策を行います。洗髪や体を洗うだけでなく、利用者がリラックスできる時間を提供し、心身のリフレッシュを促します。

衣服の交換では、利用者の個別のニーズに合わせて衣服を選び、着替えのサポートをします。利用者の身体能力や衣服の選択に配慮し、快適な着替えをサポートします。衣服の清潔さやフィット感は、利用者の気持ちや快適さに大きな影響を与えるため、丁寧なケアが求められます。

 

2.室内外での散歩や運動のサポート

利用者の健康維持や日常生活のリズムをサポートするために、散歩や運動の機会を提供します。散歩は、利用者が施設内や近隣の公園などで自然と触れ合い、リフレッシュできる機会です。介護士は、利用者の安全を確保しながら散歩のサポートを行い、利用者が自由に歩ける環境を整えます。

また、施設内での運動や体操なども行われます。これには、利用者の身体機能維持や筋力強化、認知機能の促進などが含まれます。介護士は、適切な指導やサポートを通じて、利用者の運動能力を向上させる助けとなります。

 

3.日常生活の支援

利用者の日常生活全般にわたる支援も行われます。これには、トイレの利用支援、服薬のサポート、通院や外出時の付き添いなどが含まれます。利用者が日常生活を安心して送ることができるように、介護士は利用者のニーズを理解し、適切なサポートを提供します。

 

昼食の準備と食事のサポート

昼食の時間になると、再び食事の準備とサポートが行われます。食事の提供や介助、食事環境の整備が行われ、利用者が安心して食事を楽しめるようにします。特別食や嚥下ケアが必要な方には、それに合わせた対応を行います。

食事の準備では、利用者の食事制限や好みに応じて献立を考案し、食材の調達や調理を行います。食事の提供では、利用者が安全に食事を摂ることができるように、適切な姿勢や食事補助具の使用方法を指導します。また、利用者が自分のペースで食事を進めることができるように、食事の時間を十分に確保し、利用者とのコミュニケーションを大切にします。

昼食後は、利用者の満足度や食事後のケアを考慮しながら、食事環境の整理や後片付けが行われます。利用者が食事を楽しむだけでなく、清潔で快適な食事環境を提供することも重要です。

 

レクリエーションやリハビリの支援

昼食後は、利用者の生活の質を向上させるためのレクリエーションやリハビリの支援が行われます。介護士は、利用者の個別のニーズや能力に合わせた活動プランを作成し、利用者が楽しんで参加できるようにサポートします。レクリエーションやリハビリの活動に参加することで、利用者の心身の健康維持や社会的な交流を促進する役割を果たします。

 

夕食の準備と食事のサポート

夕食の時間になると、再び食事の準備とサポートが行われます。昼食と同様に、食事の提供や介助、食事環境の整備が行われます。利用者の特別な食事制限や嚥下ケアの必要性に応じて、適切な対応を行います。

食事の提供やサポートにおいては、利用者の個別のニーズや好みを尊重し、食事の時間を利用者にとって心地よく過ごせる時間とします。利用者の安全と快適さを確保しながら、食事を摂ることの喜びを提供します。

 

夕食後のケアと就寝の準備

夕食後は、利用者のケアと就寝の準備が行われます。利用者が快適に過ごせるよう、個別のニーズに合わせたケアを提供します。これには、口腔ケアや排泄のサポート、リラックスできる環境の整備などが含まれます。

就寝の準備では、利用者の希望や状態に応じて、ベッドメイキングや布団の準備を行います。利用者が安心して休息をとれるよう、睡眠環境を整えます。就寝前のリラックスタイムや個別のケアにも配慮し、利用者の安眠をサポートします。

 

シフト終了と報告書の作成

介護士の一日の業務は、シフトの終了とともに終わります。シフト終了前には、他の介護士や関係部署との情報共有が行われ、利用者の状態や特記事項などが報告されます。これには、利用者の健康状態の変化や新たなケアプランの必要性などが含まれます。

報告書の作成では、当日の業務内容や利用者の状態の詳細な記録が行われます。報告書は、次のシフトや関係者への情報提供や連携に活用されるため、正確で詳細な記録が重要です。介護士は、報告書の作成を通じて、利用者の状態を客観的に把握し、必要な対応や改善点の洗い出しに役立てます。

 

シフト終了と後片付け

シフト終了時には、介護ステーションやロッカーの後片付けが行われます。道具や資料の整理整頓や清掃を行い、次のシフトに備えます。施設の清潔さと整頓は、利用者と介護士の安全と快適さにつながるため、徹底的な後片付けが求められます。

シフト終了後には、他の介護士や関係者との挨拶やコミュニケーションが行われます。当日の業務や利用者の状態についての意見交換や連絡事項の共有を行い、円滑な業務の引継ぎを行います。

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