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介護施設は人手不足!もし介護スタッフとして働くならどの現場を選べばよい?

介護現場で働くスタッフの人手不足が問題視されていますが、働き手が少ない中でも要介護者が増えていく一方です。

 

そもそも少子化による労働力人口の減少で、介護現場以外でも人手不足を深刻な問題としている業種はいろいろありますが、介護現場はその状況が顕著にあらわれているといえます。

 

もし自分が介護現場で働くことを希望している場合、働き手の少ない事業所に就職してしまうと、人手不足を理由に過酷な労働を強いられるのではないかと不安になる方もいるかもしれません。

 

そこで、なぜ介護現場は人手が不足しがちなのか、もし自分が介護スタッフとして働く時にはどのような現場を選べばよいのか確認しておきましょう。

 

介護現場はなぜ人手不足?

介護という業務は、昔から、きつい・汚い・危険という3K職と言われることもあり、そもそも人材を確保することが難しい職種であるとされていました。その上、雇用情勢が改善されたことを受け、この人手不足はより深刻化している状況です。

 

人手が不足すると、スタッフそれぞれにかかる負担が大きくなってしまい、利用者に必要な介護サービスを十分に提供できなくなる可能性があります。

 

介護スタッフが辞めてしまう理由

介護施設で頻繁にスタッフの入れかわりがある場合、利用者も安心できなくなってしまいますので、まずは介護スタッフが長く続けることができる職場であることが大切です。介護スタッフが退職してしまう理由として多いのは、結婚・出産、収入面での不満、体調悪化などが理由とされています。

 

人手が不足していれば業務もハードになってしまい、仕事と家庭を両立させることは難しいだろうと、結婚や出産をきっかけに退職する方もいるようです。

 

また、ハードな業務なのに給料は少ないと収入に不満を抱えるケースもあれば、負担が大きくかかり過ぎて体調を崩してしまったというケースもみられます。

 

他にも職場での人間関係や雇用者側の体制に対する不満など、職種に関係なく生じる可能性のある理由で退職する方も多いようです。

 

新規スタッフとして採用する人材がみつからない

介護という職種で人手が不足している理由は、介護スタッフの離職率が高いことだけではなく、新たに採用する人材がいないことも含まれます。

 

先にのべたように3Kという心身に負荷がかかる業種として捉えられていることで、介護現場で働くことを希望する人材が不足していることに加え、そのハードな労働に見合う賃金を得られないと感じてしまうことがその理由といえるでしょう。

 

 

優良な介護施設の見分け方とは?

すべての介護施設が過重労働で低賃金というわけではありません。介護スタッフが安心して働くことができる環境を整備している施設もありますが、どこで優良な施設であることを見分ければよいのか悩むところでしょう。

 

例えば介護付き有料老人ホームを例に挙げた場合、介護スタッフの人員体制は、利用者3名に対し介護スタッフは1名配置することが介護保険法で定められています。

 

介護施設のパンフレットや入所の際に利用者に渡される重要事項説明書に、「3:1」と記載されているので確認できるはずです。

 

ただ、この基準は最低でも満たさなければならない人員配置の割合なので、手厚い介護サービスを目指す介護施設の場合には、この割合が「2:1」や「1.5:1」になっています。

 

介護スタッフの人員体制が整っている分、利用者は「上乗せ介護費」を支払う必要が出てくることもあるようですが、働く側としてはスタッフが多くいるためそれぞれにかかる負担が軽減される可能性はあるといえるでしょう。

 

どのような人員配置が主流?

介護スタッフは、早番、日勤、遅番、夜勤という勤務体制でシフトを組むことが多いので、人員配置や交代要請を確保して休暇や休憩などを取得しやすくしていることもあります。

 

特に利用者が食事を取ったり入浴する時間帯などは、多くの人手を必要とすることになるため、対象となる時間帯はなるべく多くスタッフを配置し、夜間は少人数という形にしているようです。

 

大手の介護施設だから働きやすい環境が整備されているとは限らない

大手の介護施設のほうが人員はしっかり整備されていると思いがちですが、介護施設の規模が大きいから介護の質が担保されるとも限りません。

 

小規模でもスタッフが働きやすい取り組みを導入していることで、人員体制も安定して低い離職率を確保している介護施設もあります。

 

例えばスキルに応じて評価を正当に行う制度を設けていたり、定期研修やメンター制度など教育にも力を入れているケース、他にもスタッフ同士が円滑に意見交換できる機会を設け、管理者に意見が届きやすい風通しの良さを魅力とする介護施設もあるようです。

 

もちろん、現場に必要な人数が満されていて、時間に追われることなくゆとりを持ったサービス提供ができることは望ましいですが、介護現場が主体となって利用者が生活を安心して送ることのできる取り組みを実施していることも大切といえます。

 

どの介護施設で働きたいか考える時には、様々な視点からその介護施設の魅力とは何か判断していくことが必要となるでしょう。

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