コラム

親の介護は兄弟姉妹の役割分担が重要!トラブルを防ぐために

親が介護を必要となったとき、従来までは長男の妻がその役割を担うことが多かったといえます。

 

しかし現在は核家族化が進み、男女問わず誰もが親の介護を行う可能性が高い時代になったといえます。

 

そもそも兄弟姉妹がいる場合、親の介護を一人が担当するのではなく、役割を分担したほうが効率的です。

 

ただ、親の介護を巡り兄弟姉妹の間でトラブルが起きることもありますので、介護に向き合わなければならなくなったときに協力しあえるような関係を作っておくことが必要といええるでしょう。

 

なぜ親の介護を巡ってトラブルになりやすいのか

親の介護を巡り、兄弟姉妹の間でトラブルが起きやすい背景として、ある日突然介護を必要とすることにあります。

 

準備や心構えができていない状況の中で、誰かが介護を引き受けなければならない状態となれば、様々なトラブルの原因となってしまいます。

 

そもそも親の介護を行わなければならない子世代の年齢は50代前後が多く、職場でも責任を担う立場にいることや、住宅ローンや子どもの大学費用など様々な出費を伴う時期であることも背景にあります。

 

では独身や親の近隣に住む兄弟姉妹なら介護がしやすいのか、といえばそうとも言い切れないため、介護役を押し付けあうことになり兄弟姉妹の関係が悪化しやすくなってしまいます。

 

介護が始まる前に準備が必要

親の介護を巡る兄弟姉妹間のトラブルを解決するためには、それぞれが役割を担えるように分担することです。

 

介護を引き受ける方だけの負担が重くならないように、交代で行うことや直接介護ができないなら金銭面をサポートするといった役割分担を行いましょう。

 

そして兄弟姉妹間のトラブルを避けるために、介護が始まっていない段階で準備できることはしておくことが必要です。

 

親の気持ちや考えを確認し、兄弟姉妹同士でも共有することが大切といえます。

 

親の意思を確認することが大切

介護について親はどう考えているのか、日常の会話から本音をきいてみましょう。

 

実家に住み続けたいと考えているのか、いっそ施設に入所し介護のプロに任せたいのか、人それぞれです。

 

子の立場としては、親の介護を施設に任せるのは薄情なことだと考えがちですが、誰もが自宅介護を希望しているとは限りません。

 

介護費用はどうするのか確認を

実際に親の介護がはじまったとき、費用はどうするのか確認しておくことも必要です。

 

親の年金や貯金だけで賄うことができるのか、できないのなら兄弟姉妹で分担して支払うのかなど、事前に決めておいたほうがよいでしょう。

 

親の介護では、お金の問題が兄弟姉妹間のトラブルにつながりやすいため、役割分担する上で決めておくことが必要です。

 

 

どのように兄弟姉妹の役割分担を決めればよいか

親の意思や経済状況などを確認し、親の介護について誰がどの役割を担うのか決めていきます。

 

介護を必要とするレベルによって、サポートの内容も異なりますし、兄弟姉妹の人数や住んでいる場所、経済状況など様々なことを加味しながら考えなければなりません。

 

いずれにしても不公平が生じないように、親自身の気持ちも配慮しながら決めていくことが必要となるでしょう。

 

話し合いは本音で

実際に親の介護をどうするのか、決めるときには兄弟姉妹が本音を打ち明けることが必要です。

 

兄弟姉妹、それぞれ生活がありますし、配偶者の親の介護も重なっている方もいるかもしれません。仕事が忙しく、介護に時間を割けないという事情がある方もいるでしょう。親の面倒を最後までみてあげたいけれど、金銭的に余裕がないという方もいる可能性もあります。

 

それぞれが抱えた事情を話し合いで打ち明け、お互いが譲り合える部分や譲れない部分を出し合いながら、もっともよい方法を見つけることが必要です。

 

介護が可能か不可能かではなく、親の介護に対しての正直な気持ちを話し合うということが大切といえます。

 

親に対する思い入れなども兄弟姉妹間で温度差があるでしょう。本音や状況を互いに確認できたら、具体的に何ができるのか、できない部分を確認し合います。

 

介護の手が足りない部分は、介護サービスなどの活用も踏まえつつ、それぞれ役割分担していくようにしましょう。

 

介護の中心となる主介護者は決めておく

親の介護において、役割分担する場合でも中心となり介護を行う主介護者は決めておくことが必要です。

 

当然中心となる存在のため、主介護者の負担は大きくなってしまいます。それを踏まえ、他の兄弟姉妹同士は負担を補える部分を役割として引き受けることが求められるでしょう。

 

なお主介護者はケアマネジャーや介護サービスと折衝することとなりますが、同じ人が引き受けることもあれば分担することもできます。

 

主介護者以外の役割も明確にしておく

主介護者以外の兄弟姉妹は、具体的に何をサポートするのか明確に決めておきましょう。

 

資金面での援助なのか、定期的に電話で親と会話するのか、週末は手伝いにくるのかなど、役割を明確に決めておくことで主介護者も不公平さを感じなくなるはずです。

 

いざというときに、他の兄弟姉妹を頼ることができるという安心感も生まれ、気持ちの負担を軽減させることもできます。

 

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