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介護予防に「体操」は有効?高齢者でも簡単に座ったままでできる4つの体操を紹介

年齢を重ねていくと、だんだんと身体の筋力は低下し、転倒のリスクが高まるだけでなく、脳の機能も低下するため認知症などを発症する可能性も高くなります。

 

介護予防に取り入れたいのが「体操」ですが、激しい運動などができない高齢者でも、座ったままできる体操なら取り組みやすいでしょう。

 

そこで、高齢者が介護予防に取り入れていきたい椅子に座ったままでできる4つの体操を紹介します。

 

介護予防に椅子に座ったままできる体操もおススメ

介護予防のための活動はいろいろありますが、椅子に座ったまま手足をゆっくり動かすといった体操などもその1つです。

 

筋力トレーニングやストレッチなど、準備運動や整理運動に取り入れることもよいですが、いきなり激しい運動はむしろ危険です。

 

少しずつ軽い体操で筋力をつけていけば、身体も軽くなり動くことも楽になり、転倒しにくい身体づくりにもつながります。

 

転倒による骨折で寝たきりになることを防ぐためにも、まずは椅子に座ったままでもできる体操などを取り入れるようにしましょう。

 

高齢者が体操をしたほうがよい2つの理由

高齢になると運動が不足しがちとなり、体力だけでなく筋力もだんだんと衰えてしまいます。

 

その結果、身体を思うように動かすことができなくなることや、脳への刺激が減ることで認知症を引き起こすことは、介護状態を重くさせることにつながってしまうでしょう。

 

しかし体力や運動機能が十分でない高齢者が激しい運動をしてしまうと、転倒による骨折などで寝たきり状態となってしまうリスクもあります。

 

そこで、高齢者には高齢者に合った適度な運動が必要ですがその1つが「体操」です。

 

高齢者が体操を行ったほうがよい理由として主に次の2つが挙げられます。

 

  • 健康維持や体力向上のため
  • 引きこもりやストレス解消など快適な日々を送るため

 

それぞれの理由について説明していきます。

 

健康維持や体力向上のため

健康維持に体力向上のためには無理せず身体の活動量を増やすことが必要であり、それにより寝たきりや日常生活動作能力(ADL)障害を防ぐことにつながります。

 

体操で普段は使わない筋肉を動かし、脳に刺激を与え活性化させれば、転倒防止や関節痛予防、血行改善、認知症の予防も期待できます。

 

引きこもりやストレス解消など快適な日々を送るため

体操により生活に刺激を与えれば、ストレス解消など気持ちを明るくすることもできます。

 

また、誰かと一緒に体操することでコミュニケーションが生まれ、部屋や自宅に引きこもりがちな方も日常生活に楽しみができるでしょう。

 

引きこもりやストレス解消はQOL(生活の質)を維持・向上させることにつながるため、レクリエーションに積極的に参加してもらうことをおススメします。

 

高齢者が取り組みやすい座ったままでできる4つの体操

激しい運動ができない高齢者でも、椅子に座ったままできる体操なら取り組みやすいといえます。

そこで、高齢者におススメできる椅子に座ったままできる次の4つの体操を紹介していきます。

 

  • 転倒予防に「足首リハビリ体操」
  • 腰痛予防にタオルを使った「腰回りストレッチ」
  • 咀嚼・嚥下機能維持を目的とした「口腔体操」
  • 脳に刺激を与える「指体操」

 

どれも簡単にできる体操ばかりなので、気軽に普段の運動として取り入れていきましょう。

 

転倒予防に「足首リハビリ体操」

足首に柔軟性を持たせることにより、バランス感覚を維持し転倒を防ぐことができます。下肢の血行促進にも効果が期待できるため、次の順番で「足首リハビリ体操」を行いましょう。

 

  1. 大きく足首を回す
  2. 足の甲を床に付け、足首の上側をゆっくり伸ばす
  3. 足の親指を床に付け、足首の内側をゆっくり伸ばす
  4. かかとを後ろに引き、アキレス腱をゆっくり伸ばす

 

この動作を左右10回程度繰り返します。

 

腰痛予防にタオルを使った「腰回りストレッチ」

タオルを使った「腰回りストレッチ」で、腰の柔軟性を高め腰痛を引き起こすことを予防しましょう。

 

背中と腰をしっかり丸めて筋肉をほぐしていきます。

 

  1. 椅子に座って腹部の上で畳んだタオルを抱える
  2. 体を前に倒して太ももを両手で抱える

 

この動作を15秒ずつ3回程度行います。

 

咀嚼・嚥下機能維持を目的とした「口腔体操」

咀嚼・嚥下機能の維持に有効なのが「口腔体操」です。

 

大きな声を出せば呼吸器を鍛えることやストレス発散にもつながり、大きく口を動かせば顔の筋肉も鍛えることができます。

 

「あ・い・う・え・お」の口の形をしっかりとつくって大きな声で発声することがポイントです。

 

連続10秒間程度発声しましょう。

 

脳に刺激を与える「指体操」

指を動かせば脳に刺激を与えることができ、認知症予防にもつながります。

 

両手の親指から小指まで、一本ずつ数えながら折り曲げていき、小指まで数えたら折り返す動作を左右3回程度繰り返します。

 

手指だけでなく足の指も体操してみると、硬くなった足の指を和らげることができます。

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