はじめての一人暮らしでは、生活に関わる様々な手続きが必要になります。入居する部屋の賃貸契約に関わる手続きだけでなく、住民票の移しや、公共料金の支払いまでの契約手続きが必要です。
手続きに忙しくなるので、漏れのないようにチェックしながら行うようにしましょう。
住民票を移す異動手続き
引越しする時には住民票を移す異動の手続きが必要になります。引越しの日から14日以内に手続きを行う必要があるなど、期限が設けられていますので忘れないようにしてください。もし怠った場合には、5万円以下の罰則を受ける可能性もあります。
また、同一の市区町村内に引越しする場合と、他の市区町村に引越しする場合では、手続きの方法が異なりますので注意しましょう。
同一の市区町村内への引越し
これまで住んでいたところと引越し先が同じ市区町村内の場合には、「転居届」の提出が必要です。
転居届を提出することで住民票に記載される住所は新居に変更されますが、この時、印鑑登録の住所も自動的に変更されますので別途手続きは必要ありません。
ただ、住民基本台帳カード、国民健康保険、国民年金については住所変更の手続きが必要になるため、それぞれの窓口で手続きを行いましょう。
他の市区町村への引越し
住んでいたところと引越し先の市区町村が異なる場合は、旧住所と新住所、それぞれの市区町村で手続きが必要になりますので、次の手順に従って手続きを行ってください。
①旧住所の市区町村役場で行う手続き
旧住所のある市区町村役場で「転出届」の提出が必要です。その時、「転出証明書」を必ず発行してもらい取得しておきましょう。
転出届は引越し日の2週間前から当日までに手続きを行いますが、引越し先の住所が必ず必要ですので、新住所が分かるものを持参しておくようにしましょう。
また、転出予定年月日の記入欄がありますが、引越し日が確定していない場合にはおおよその予定日を記入します。
②新住所の市区町村役場で行う手続き
住んでいたところとは異なる市区町村に引越しをした場合には「転入届」を提出することになりますが、旧住所の市区町村役場で発行してもらった転出証明書が必要です。引越し後14日以内に手続きが必要ですので、忘れないように手続きしてください。
転入届を提出する際に、住民票の交付も行っておくと、引越し後に住民票が必要になる場面に役立ちます。
ライフラインの手続き
電気や水道、電気は生活する上で欠かすことができない大切なライフラインです。利用するためには契約手続きが必要となりますし、利用すれば料金を支払うことになります。
口座振替などの支払いを希望する場合、引き落としが開始されるまで一定時間が必要です。料金未納で利用が停止になってしまうのは困りものですので、それぞれ必要な手続きの内容を確認し、抜かりのないように準備しておきましょう。
電気
新居で電気の利用を開始する手続きは、インターネットでWebサイトを通じて、または備え付けられている「電気使用申込書」で行うことができます。新居のポストや玄関、ブレーカー周辺に申込書が備え付けられていないか確認し、もし見あたらない場合には電力会社に連絡しましょう。
引越ししてすぐに請求される電気料金は、利用を開始した当日から1回目の検針日前日までの使用量が日割計算された分です。
支払い方法は、口座振替、クレジットカード、振込など、利用する電力会社によって異なります。
申し込みに記載された支払い方法での手続きが間に合えばよいですが、間に合わない場合は請求書が送付され、銀行や郵便局、コンビニエンスストアで支払うことになるので郵便物も忘れず確認しておきましょう。
水道
水道を使い始める時には水道局に連絡が必要です。電話や郵送だけでなく、自治体によってはインターネット申し込みでも可能な場合があります。
開栓手続きには、新住所、氏名、使い始める日、連絡先電話番号、お客様番号（戸口に備え付けの袋内在中の水道使用開始申込書で確認できます）が必要です。水道は水抜栓で止めているので、自身で開栓して使用します。
水道料金の支払いは2か月ごとになるので、水道局から送付される納入通知書で、銀行や郵便局、コンビニエンスストア、または管轄の水道局窓口で支払います。
- 口座振替での支払いを希望する場合
口座振替を希望する場合には、取扱金融機関、または水道局窓口で口座振替依頼書を取得し、必要事項を記載して取扱金融機関に、通帳と届出印、お客様番号のわかるものを持参して手続きを行います。
インターネットから口座振替依頼書の郵送を申し込むことができる水道局もあるので、管轄の水道局のWebサイトを確認してみるとよいでしょう。
口座振替の申し込みを行っても、引き落としが開始されるのは申込月の翌月、または翌々月からです。引き落としが開始されるまでは、送付される納入通知書で忘れずに支払うようにしましょう。
- 管理会社や家主が徴収するケースに注意
なお、賃貸物件によっては、棟全体の水道を管理会社や家主が水道局と一括契約し、各戸に請求するケースもありますので、その場合は直接管理会社、または家主の指定する支払い方法で利用料金を支払うことになります。
ガス
ガスの使用開始には立ち会いが必要ですので、引越し1週間前にはガス会社に開栓時間の予約をしておきましょう。
3月など引越しシーズンにはガス会社の予約も埋まりやすくなるので、早めに予約しておいたほうが安心です。
ガス料金の支払い方法の手続きも、口座振替、クレジットカード、払込票による送金などから選ぶことができます。
口座振替の場合、ガス会社専用の申し込み用紙に必要事項を記入・捺印し、郵送または直接金融機関の窓口に提出して手続きを行いますが、やはり手続き完了まで1～2か月はかかります。引き落としが開始されるまでは払込票が送付されるので、忘れずに支払うようにしましょう。