コラム

介護現場で行われるグループワークの重要性

介護の現場でこれから仕事を始めようと考えている方は、職場でのグループワークの重要性についても理解を深めてきましょう。

 

介護職員として働くためには、現場で様々なことに注意を払わなければならないことに気が付くはずです。

 

たとえば、施設に入所されている高齢者の方の言動はもちろんですが、一緒に働く複数スタッフとの連携もうまくとれていなければなりません。

 

そのためには、どのような対応が必要か、どのような行動を取り、スタッフそれぞれが限られた空間の中で力を発揮し、相互作用を引き出すことができるのか、グループワークで考えていくことが求められます。

 

それぞれが介護現場をよくしたいと思っていても…

それぞれが介護の現場をよくしようと思っていても、それが上手くかみ合わなければせっかくの思いや考えは生きてこないまま終わってしまいます。

 

高齢者の命を預かる仕事でもあるため、少しのミスが大きな事故に繋がってしまう可能性も十分考えられるでしょう。

 

そのような事態を避けるためにも、グループワークでスタッフチーム全体を把握し、介護サービスを提供する上で現在抱えている問題や改善策、入所者のニーズにどのように応えていけるのかをディスカッションしていきます。

 

反対意見にも耳を傾けながら信頼関係を構築することも大切

チームで働く上で、スタッフ同士の信頼関係を構築することはとても重要です。ただ、スタッフ同士の「和」を重んじてしまいすぎると、反対意見を封じ込めてしまったり、常に多数意見に従う形になってしまいます。

 

グループワークでは、反対意見や反発などが出てくることもありますが、それは自然なことです。その意見もよい機会だと捉えながら、それぞれが納得できるサービスが提供できる話し合いのできる場にしていきましょう。

 

せっかくグループワークを行っても、スタッフそれぞれの力が発揮できず、相互作用を促進しないならただの集団の場においての個人面接で終わってしまいます。

 

自分の意見も積極的に発言を

介護の現場でもコミュニケーションが取れるように、今感じたことを積極的に意見し、自分の物に対する見方や感じ方などを知ってもらうよいきっかけと捉えることが大切です。

 

また、他のスタッフと自分のものの見方や感じ方が違っていても、その意見に共感できる部分はないか、そのような考え方や捉え方もあるのだと前向きな受け止め方が必要となります。

 

頭ごなしに否定したり、意見が合わないと排除するのではなく、それぞれの意見や感情を確認しながら、自分の考えを伝えることが必要となるでしょう。

 

 

チームケアがスムーズなら提供されるサービスの質も上がる

介護現場でのチームケアがスムーズでれば、介護サービスを提供される高齢者も過ごしやすい施設だと感じることができるはずです。

 

スタッフ同士が穏やかな関係でいることは大切ですが、もし葛藤を感じる方が出てきたとしても、それをネガディブにとらえずに、スタッフの相互作用を活用するよい機会と捉えていきましょう。

 

一旦立ち止まって相手の気持ちになってみる

介護の現場でのグループワークでは、テーマを決めてそれについてスタッフ同士が話し合うこともあります。

 

たとえば「もし自分が認知症になったら」というテーマについて、グループケアでの話し合いを行うとします。

 

入所中の高齢者やその家族の気持ちを考えなければならないと十分に理解していても、忙しい介護現場ではついその部分が置き去りになってしまう場面も出てくるかもしれません。

 

しかしそのように多忙な日々の中でも、改めて立ち止まり、考えてみることは大切です。

 

相手のニーズや気持ちを確認してみること

もし自分が認知症になったとしたら、やはり自分の意思を確認して欲しい、自分の望みをしっかりと捉えてほしいと感じるものでしょう。

 

相手の気持ちになって考えることで、介護現場で働くスタッフそれぞれに与えられた役割や、なぜそのケアが必要なのかということを改めて感じることができるはずです。また、認知症の方のニーズに応えるために不足する部分に気が付くこともできるでしょう。

 

スタッフそれぞれが意見を言い合うことで、他の意見もきくことができ、自分の行っているケアでよいのか、見つめ直すことができます。

 

グループケアで学ぶことができることとは

実際、グループケアを行うことで、自分の勉強不足を痛感したり、どのようにケアを進めればよいのか確認できたという方は少なくありません。

 

認知症だけでなく、様々な疾患を患う高齢者の方に対して、満足してもらえる介護サービスを提供することはとても難しいことです。

 

専門的な知識が必要だったり、専門資格が設けられていたりと、ケアの方法も多岐に渡る部分もあるでしょう。

 

しかし、どの方法を用いる場合でも、相手の気持ちへの理解と、寄り添うことが重要である部分は変わりありません。

 

経験の長短関係なく介護職員として働く上で需要なこと

介護の現場で働くのなら、介護のプロとしてそれぞれの職種が連携してケアに取り組み、最善の対応方法を考えながら実践していくことが求められます。

 

相手の気持ちに寄り添うこととは、スタッフ本位のケアではなく、相手の気持ちを理解しようと努力姿勢を持つことです。

 

これは、長年、介護現場でプロとして働いている方に限らず、まだ現場で働き初めて間もないスタッフやこれから資格を取得しようと考えている方にも共通していえることでしょう。

 

仮に資格を取得し、どれほど技術や方法論など知識が豊富だとしても、相手の気持ちに寄り添うケアができていなければ、介護職員として成長できなくなってしまいます。

 

もしこれから介護現場で働くことを検討しているのなら、働く上で大切な部分をしっかり認識しておくようにしてください。

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